アメリカのドナルド・トランプ大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談が、ワシントンD.C.のホワイトハウスで行われました。会談中、トランプ大統領はゼレンスキー大統領のトーンやボディーランゲージに不快感を抱いたとホワイトハウスからの公式発表がありました。ホワイトハウスの報道官カロライン・リーヴィット氏は、特定の発言が問題であったわけではなく、むしろその態度や言い方が問題視されたと説明しました。
リーヴィット氏によると、ゼレンスキー大統領は、腕を組み目を見開くなどの姿勢が見られ、敬意を欠いているように映ったとのことです。また、ゼレンスキー大統領が副大統領のJD・ヴァンス氏を「JD」と呼び、正式な称号を用いなかったことも問題視されました。この会合は記者の前で生中継され、緊張したやり取りが伝えられました。
会談は、ゼレンスキー大統領がロシアが外交によって達成される和平合意の条件を遵守する信頼性について疑問を呈した際に激化しました。ヴァンス副大統領は、この発言が「不敬である」と批判しました。ホワイトハウスのスタッフもゼレンスキー大統領がスーツを着用していなかったことに不快感を表明したとされています。会合の後に予定されていた記者会見と食事はすべて中止されました。
トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領に対し、ウクライナがロシアからの侵略を防ぐためにアメリカが提供した支援に感謝するよう求めました。対してゼレンスキー大統領は、すでに何度も感謝の意を表していると応じました。
トランプ大統領はまた、ゼレンスキー大統領に対して、ロシアのプーチン大統領を擁護する発言をする場面もありました。このやり取りは議論を呼び、トランプ大統領がゼレンスキー大統領にバイデン親子に関する調査を公表するよう圧力をかけたことで、彼は2019年に弾劾されることとなりました。最終的に、トランプ大統領は上院での裁判を経て無罪となりました。



