ウォールストリートでは、シカゴマーチャント取引所(CME)での株先物がほぼ変わらず推移しました。具体的には、S&P 500やナスダック100の先物はにicICで微小な変動を見せており、ダウ・ジョーンズ工業株平均も横ばいでした。
最近の市場動向の中で、オラクル(Oracle)の株価は四半期決算の発表を受けて7%を超える急騰を見せました。オラクルは、2026年度のクラウドインフラストラクチャー収益が70%以上の成長を見込んでいると述べており、これにより投資家の期待が高まっています。
一方、S&P 500は過去4日間の連勝を終え、0.3%の下落に見舞われ、ナスダック総合指数も同様に0.5%の減少を記録しました。今月の消費者物価指数(CPI)は予想を下回る0.1%の増加に留まり、インフレ圧力が依然として市場の懸念材料となっています。ウエルズ・ファーゴのシニアグローバルマーケットストラテジスト、スコット・レン氏は、「市場はインフレの圧力が緩和されることに懐疑的である」と述べ、経済の減速や利益成長の鈍化が続く見通しの中で、新たな最高値を目指す理由が薄いと示唆しました。
次回の注目されるデータは、木曜日の午前8時30分に発表される生産者物価指数(PPI)で、エコノミストたちは0.2%の増加を予想しています。また、米中間の貿易交渉の進展も注視されています。ロンドンでの合意がありながらも、米国のドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席の承認を待つ状況が続いています。トランプ大統領は、貿易に関するツイートで「中国には10%の関税を設定する」とする一方、商務長官のハワード・ルートニックは、米国の関税が現状のまま維持されると発言しました。
さらに、米国とイラン間の緊張が高まる中、米国の原油先物市場では4%以上の上昇が見られ、トランプ大統領が核合意の達成に疑問を呈したことが影響しています。
財務長官のスコット・ベッセント氏は、貿易交渉が「誠実に進められている」と認められる国々に対して、相互関税の90日間停止を延長する可能性を示唆しました。これにより、欧州連合などの重要な貿易パートナーとの交渉が継続される見込みです。トランプ大統領の関税停止は7月9日に期限を迎えるため、今後の動向が注目されます。



