アメリカン・エクスプレス(American Express)は、旅行や飲食特典を評価する富裕層の顧客に焦点を当ててきたことが長年の利益をもたらしています。この戦略は、消費の減速に対する懸念から同社を守る要因となっており、第二四半期におけるアメックスのカード利用総額は前年同期比で7%増加し、第一四半期と同様の成長率を記録しました。
しかし、旅行関連の支出は商品の取引数に比べて弱かったとアメリカン・エクスプレスは金曜日に発表しました。特に、航空機の支出は前年同期と比べて横ばいの状態が続いています。アメリカン・エクスプレスのCFOであるクリストフ・ル・カイレック(Christophe Le Caillec)は、国内エコノミークラスの航空運賃がその弱さの要因であると述べました。彼は、プレミアムキャビンの支出が前年から10%増加し、5,000ドル以上のホテル予約も9%増加していると報告しました。
トゥルイスト(Truist)のアナリスト、ブライアン・フォラン(Brian Foran)は、航空会社とのパートナーシップや空港ラウンジのネットワークを持つ同社にとって、こうした弱点は懸念材料になる可能性があると指摘しています。また、航空運賃が全体的に3.5%減少したことが、消費者のチケット購入における支出の少なさを意味しています。労働統計局のデータによれば、インフレは依然として上昇しています。
第二四半期の利益と収益での期待を上回ったにも関わらず、アメリカン・エクスプレスの株価は午後の取引で2.5%下落しました。年初来では、同社の株は4%未満の上昇にとどまり、JPモルガン(JPMorgan Chase)やシティグループ(Citigroup)など他の金融機関に後れを取っています。
投資家の間での懸念は、アメリカン・エクスプレスが刷新されたプラチナカードのローンチにあたって行うリワードプログラムへの支出に関して強まっています。フォラン氏によれば、この分野ではJPモルガン、キャピタルワン(Capital One)、およびシティグループとの競争が激化しています。「投資家の懸念は、成長を得るためにはより多くの努力が求められ、それに対してより多くのコストを費やさなければならないというものです」とフォラン氏は述べています。



