米国のドナルド・トランプ大統領は、2025年7月18日にホワイトハウスのイーストルームで「GENIUS法案」に署名した後、ルパート・マードック氏に対して提訴を行うことを決定しました。この提訴は、トランプ大統領と親しい関係にあったジェフリー・エプスタイン氏の50歳の誕生日にトランプが送ったとされる「下品な」手紙に関する記事が、ウォール・ストリート・ジャーナルによって掲載されたことが発端となっています。
トランプ大統領は、記事内での主張を否定しており、名誉毀損を理由に少なくとも100億ドルの損害賠償を求める訴訟を提起しています。この訴訟には、マードック氏、彼の会社であるNews Corp、CEOのロバート・トムソン氏、さらにはウォール・ストリート・ジャーナルを出版しているダウ・ジョーンズ社と、記事を執筆した二人の記者が被告として名指しされています。
今回の訴訟は、トランプ大統領がエプスタイン氏に関する司法省の調査資料の公開を求める圧力が高まる中で行われており、エプスタイン氏は2019年8月に児童性的搾取の罪で逮捕された後、自ら命を絶っています。
訴訟には、トランプ大統領が2003年にエプスタイン氏に宛てて書いたとされる手紙が犯罪捜査官によって確認されたことが記されています。記事には、「トランプ大統領が手がけ、サインしたカードがエプスタイン氏の誕生日を祝うものである」とする誤った主張がなされていると訴えています。訴状では、この手紙に描かれた裸の女性の絵がトランプ氏の意図を示すものであり、外見やサインが事実と異なるとしています。
この訴訟について、トランプ大統領はTruth Socialにおいて「名誉毀損に関する力強い訴訟を提起した」と投稿し、さらに「マードック氏に証言してもらうことを楽しみにしている」と語っています。ダウ・ジョーンズ社からは、訴訟に関するコメントは現在のところありません。



