ドイツの自動車メーカーが急上昇
欧州連合(EU)がアメリカと日本との貿易協定を受けて、ドイツの主要自動車メーカーの株価が上昇しています。特に高級車メーカーのポルシェ(Porsche)は7%も上昇し、フォルクスワーゲン(Volkswagen)、メルセデス・ベンツ・グループ(Mercedes-Benz Group)やBMWもそれぞれ4%以上の値上がりを見せています。ミラノに上場しているステランティス(Stellantis)やフランスの部品メーカーであるヴァレオ(Valeo)も4%以上の上昇を記録しています。
ノキアの株価、7%下落
フィンランドの通信大手ノキア(Nokia)は、利益警告を発表したため、株価が7%下落しました。同社は、2025年度の運営利益の見込みを、16億ユーロから21億ユーロ(約19億ドルから25億ドル)に引き下げました。特に、弱いドルが約2億3千万ユーロ(約2億8千万円)の悪影響を及ぼすとともに、現行の関税の影響で5,000万ユーロから8,000万ユーロ(約6,100万ドルから9,800万ドル)の影響が予想されています。
欧州市場が高くオープン
欧州市場は、開場から10分後には主要株が広範囲に上昇しています。パン・ヨーロピアン指数のStoxx 600は0.9%の上昇を見せており、特に関税に敏感な自動車セクターは3.5%上昇しています。
イベールドラの利益が半期で急落
スペインの電力会社イベールドラ(Iberdrola)は、上半期の純利益が前年比で14%減少し、36億ユーロ(約42億ドル)となったことを発表しました。また、同社は今後の投資計画をカバーするために、5億ユーロの資本増強を実施すると発表しました。
タレスの利益が強い防衛需要で増加
フランスの防衛請負業者タレス(Thales)は、期待以上の利益を報告し、年間売上予想を引き上げました。上半期の調整後運営利益は、前年同期比13%増の12.5億ユーロ(約14.7億ドル)でした。特に航空宇宙および防衛部門の好調な業績が寄与しています。ただし、タレスは今後の関税の影響について懸念も示しています。
ユニクレディトが利益予想を上方修正
イタリアの銀行グループ、ユニクレディト(UniCredit)は、直近の四半期での急激な利益増加を受けて、年間利益予想を引き上げました。第二四半期の純利益は前年同期比で25%増の33億ユーロ(約38.7億ドル)に達しました。特に、一時的要因を含めずに29億ユーロの利益を記録しました。
今後の注目ポイント
水曜日には、欧州での決算シーズンが活発化し、エクイノール(Equinor)、ランスタッド(Randstad)、タレス、ロンズァ(Lonza)、イベールドラ、ユニクレディト、JDウィザーズプーン(JD Weatherspoon)、モンクレール(Moncler)から最新の財務報告が発表される予定です。また、欧州の消費者信頼感に関する速報データも発表される予定です。



