ボッテガ秋冬はルイーズ・トロッター(Louise Trotter)が初めてブランドのフル秋冬コレクションを手掛け、クリス・ローズ(Chris Rhodes)が撮影を担当した。静かな季節の移ろいをテーマに、室内から屋外へと場面を広げるヴィジュアルで構成している。

ビジュアルは「春から秋へ」の移行を基軸にしている。室内のやわらかな光景から、広がる水面と歴史的建築へと自然に画面が移る構成だ。生活の細部と服の質感を結びつける意図が明確である。
場面設定はベネチアを想起させる要素で統一されている。年代感のある壁紙、パッチワーク状の床タイル、開放的な水域といった素材が背景として用いられている。これにより服のマテリアルどうしの対比が際立つ。

ボッテガ秋冬のコンセプトと表現
ボッテガ秋冬では派手さを避け、季節感と日常性を重視した。色調は落ち着いたトーンを基調とし、光の反射や素材の質感で見どころを作る。控えめなディテールが全体の品位を保っている。
服作りでは複数の素材を組み合わせている。黒と白の毛皮風コートとキルティング加工のハンドバッグが対比を成し、袖口のスパンコールなど小物の光がさりげないアクセントになっている。

ハンドバッグとイントレチャートの変化
ハンドバッグは今季も中心的な役割を果たす。ブランドの代表的技法であるイントレチャート(編み込み)は、より流動的なラインへと発展している。
定番モデルのMadisonショルダーバッグ、Barbaraトート、Venetaシリーズは新色で登場した。色は季節の変化に合わせた落ち着いた柔らかいトーンで、構造は実用性を損なわずに編み目で識別性を高めている。

シューズと全体の着地
シューズではVenturaローファーが新色の黒で登場した。デザインは極めてシンプルで、装飾を削ぎ落とした線の美しさを重視している。
コレクション全体は日常と洗練の中間でバランスを取っている。室内から屋外への移行が生活のリズムを示し、各アイテムが具体的なシーンに結びつくように組まれている。
ボッテガ秋冬はルイーズの初フルコレクションとして、ブランドの伝統的要素を尊重しつつ、新たな解釈を加えた作品となった。素材感と場面描写が一致することで、着用時の情景がより想像しやすくなっている。

