Hero Keyboardは、普段からiPadを持ち歩く人がWindows用ソフトのために別のノートPCを併用する必要を減らすことを目指したキーボード一体型のPCだ。キーボード本体にWindows 11を搭載した本体、バッテリー、そしてタッチパッドを内蔵しており、外出先ではタブレットを画面代わりに活用できる。

Hero Keyboard:Windowsを鍵盤内に搭載、タブレットをタッチ画面として共用
Hero Keyboardでは、Windowsソフトはキーボード内の本体側で実行し、外部のタブレットは表示とタッチ入力を受け持つ構成だ。Hero Portはデータ転送対応のUSB-Cケーブルで映像を送る一方、タッチ操作やスタイラスの入力は低消費電力のBluetoothで本体へ戻す。
対応するタブレットでは、Windows画面とタブレット側のネイティブアプリを並べて表示できるため、タブレットでメモを確認しながらWindowsソフトで文書を編集するといった運用が可能だ。
2026年11月3日現在、Hero Appは「まもなく提供予定」扱いで、対応目標はiPadOS 17以上とAndroid 7以上のタブレットが想定されている。対応機種の完全な一覧は未発表だ。iPhone向けの専用版は現時点で用意されておらず、DuetやSpacedeskといったサードパーティーアプリ経由で接続する想定となる。

本体は約720グラム、11インチiPadと合わせて約1.2キログラム
Hero Keyboardのアルミ合金製ボディは寸法が255×190ミリ、厚さ11.8ミリ、本体重量は約720グラムだ。メーカー公表の例では11インチiPadを載せた状態で合計約1.2キログラムになるという。
内部仕様はIntel Core Ultra 5 125Hを搭載し、14コア、18スレッド、最大4.5GHzの動作クロック、内蔵のIntel Arcグラフィックス、16GB LPDDR5メモリ、換装可能な512GB NVMe SSDを備える。公称の最大駆動時間は9時間で、テスト条件の詳細は明示されていない。

外出先では画面を減らせるが、持ち運びは荷物総量で判断
普段タブレットとノートPCを両方携行する人にとって、画面を1台分減らせる点は魅力的だ。だが、常にノートPCだけを持ち歩いている場合は、Hero Keyboardとタブレットを合わせた重量や周辺機材を秤にかける必要がある。
メーカーの概算では、キーボード本体と11インチiPadで約1.2キログラムだが、加えてスタンド、ケーブル、付属の100W USB-C充電器もあるため、外出時は複数機器のバッテリー状況をそれぞれ管理する必要がある。
デスクでは外部ディスプレイに接続して作業を継続
Hero KeyboardはUSB-C、USB-A、Gigabit Ethernet、microSDカードスロット、3.5mmオーディオ端子に加え、専用のHero Portを備える。USB-C経由で複数のディスプレイを接続することにも対応するという。
もし外部ディスプレイがUSB-Cで映像入力と十分な給電に対応していれば、一本のケーブルで映像と給電を兼ねられる可能性がある。ただし最低給電要件は未公表であり、実際に一本化できるかどうかはディスプレイ側の仕様に依存する。

また、テレビやゲームパッドを接続してゲームを遊べる点も売りにしている。だが、内蔵のIntel Arcグラフィックスで大画面におけるゲームが快適に動くかは、ゲームタイトルや解像度、画質設定によって左右されるため、実機検証が必要だ。

本体を切ればBluetoothキーボードとしても使える
Hero Keyboardの利便性の一つは、内蔵PCをシャットダウンしたあとでもキーボードとタッチパッドをBluetooth接続の外部入力機器として使える点だ。普段のメッセージ返信やタブレットでの原稿作成はタブレット側のネイティブアプリで行い、Windowsが必要な作業だけ本体を起動して行える。
別売の保護ケース「Sidekick」は販売価格が50米ドルで、日本円換算で約7,892円(元の価格50米ドル、約390香港ドル)となる。Sidekickはキーボード本体、接続ケーブル、11インチiPadを収納でき、開くとスタンドにもなる仕様だ。

車内や膝上で使う場合は、タブレットを支え、ケーブルを接続し、アプリを起動するという手順が必要だ。折りたたんだ厚さだけでなく、実際の取り回しや使用開始までの手間がモバイルワークの快適さを左右するだろう。



