2026年に向けて、GM(ゼネラルモーターズ)とキャデラックが共同で設立したキャデラック・フォーミュラ1チームが、ついにF1グリッドに加わることが公式に発表されました。FIA(国際自動車連盟)からの最終承認を受け、これによりキャデラックは11番目のチームとしてレースに参戦することが決定しました。この新チームの登場は、モータースポーツ界に新たな活力をもたらすと共に、将来の競技者やファンへのインスピレーションとなるでしょう。
FIAの会長、モハメド・ベン・スライエム氏は、キャデラックの参加について「11番目のチームの追加は重要な第一歩であり、GMやキャデラックが持つ新しいエネルギーは、モータースポーツの限界を押し広げる我々の使命を強化する」と述べています。キャデラック・フォーミュラ1チームは、TWGモータースポーツ(アンドレッティ・グローバルの親会社)との提携により、パワーユニットを構築し、競技車両の製造にあたります。
キャデラックF1のチームプリンシパルには、フォーミュラ1のベテランエグゼクティブであるグレーム・ロウドン氏が就任し、TWG GMパフォーマンスパワーユニットのCEOにはラッス・オブレインズ氏が指名され、将来的には「フルワークスチーム」としての地位を確立することを目指しています。キャデラックF1チームは、発足時にフェラーリのエンジンを使用することで契約を結びました。
2025年のF1シーズンは来週から開始され、キャデラックの参戦は2026年から施行される新たな規制と合わせて行われる予定です。この新規制により、全チームは新たに挑戦者を構築するための基盤からスタートすることになるため、非常にエキサイティングなシーズンになることが期待されます。
TWGモータースポーツのCEOダン・タウリス氏は「GMと緊密に連携し、素晴らしいF1参戦の基盤を築いてきた。今日のFIAとF1からの最終承認を受けて、私たちの取り組みを加速させ、施設を拡張し、最先端技術を洗練させ、最高の人材を揃えていく」とコメントしています。
GMの社長マーク・リュース氏は「この動きにより、ミシガンに拠点を置く製造業者としてのGMのエンジニアリング専門性をF1という名高いグローバルステージで示すことが可能になる」と述べています。また、元F1ワールドチャンピオンのマリオ・アンドレッティ氏がドライバー選出や技術問題に関するアドバイザーとして、新チームに参加することが発表されています。アンドレッティ氏は「まずは経験豊富なドライバー一名と若いアメリカの才能を揃えることが目下の目標だ」と語っています。