最近、テスラ(Tesla)の株価は変動が激しいものの、TD Cowenによると、電気自動車市場のトレンドに投資するための最良の手段の一つとされています。TD Cowenはテスラの株を「ホールド」から「バイ」に格上げし、目標株価を1株388ドルに設定しました。この価格目標は、木曜日の終値から約47.3%の上昇余地を示唆しています。テスラの株は約90倍の予想PERで取引されていますが、アナリストのイタイ・ミカエリ(Itay Michaeli)は、その潜在能力に自信を持っています。
ミカエリ氏は「我々は株推奨の際に評価やセンチメントを重視しますが、テスラは他の自動車メーカー株と比較することができないという根本的な考えに同意します。それはテスラが単なる『自動車会社』ではないからではなく、自動車や移動手段、関連市場において大きな機会を捉える最適な位置にいると言えるからです」と木曜日のメモで述べています。特に、テスラは新興の自動運転車市場において勝者のように見えると付け加えました。ミカエリ氏は「消費者市場における自動運転車は一般的に過小評価されていますが、テスラは現在、他の自動車メーカーの中でリードしています」と述べています。
テスラのアメリカ国内の車両は、密度が低い郡に集中しており、自動運転技術の展開が容易であり、新しいビジネスモデルや既存のライドシェア収益(総予約数)が利用可能である点も、テスラの優位性を示しています。これらの発言は、テスラの株価が2025年にほぼ35%下落し、特に2月だけで28%の急落を記録していることを受けたものです。さらに、テスラは第4四半期の決算発表で年間の収益減少を報告し、関税によるサプライチェーンリスクやCEOイーロン・マスク(Elon Musk)に対するネガティブな感情の高まりも株価の苦境に寄与しています。
テスラについてのアナリストの見解は分かれています。株をカバーする54人のアナリストのうち、26人が「バイ」または「強いバイ」と評価し、17人が「ホールド」評価、12人が「アンダーパフォーム」または「セル」の評価をしています。また、TD Cowenはゼネラルモーターズ(General Motors)を最優先銘柄として挙げており、同社は「典型的な『レガシー』自動車メーカー」ではないとしています。その理由は、(1) トラック事業からの収益の大半(約90ドルの企業価値);(2) 独自のEV成長の仕組み;(3) 十分な成長の原動力、強力な実行力、AV/AIの選択肢;(4) 自社株買いなどです。



