米国のドナルド・トランプ大統領が次期合同参謀本部議長に指名したのは、退役空軍中将であるDan “Razin” Caineです。Caine氏の指名は、空軍のC.Q. Brown Jr.大将の後任として発表され、トランプ氏はこの決定をSNSで公表しました。今回の人事は、トランプ政権が多様性や包括性を支持する軍の指導者を排除し、戦闘能力の強化に重点を置いている中でのものです。
Caine氏は12月に退役しましたが、上院での確認を受けるために復職するには何が必要かは明らかではありません。なお、Caine氏は1986年に制定された法律に基づく職務要件を満たしていませんが、大統領がその要件を免除することも可能です。トランプ大統領は、Caine氏の非伝統的な経歴が現在の政権に適合していると述べています。
Caine氏は、国家警備隊や民間セクターでの経験があり、ペンタゴンの内部構造に精通しています。Chris Miller氏は彼の視点が従来の議長とは異なるものになると述べ、これは新しい風を吹き込むものだと強調しています。
トランプ大統領とCaine氏の関係は、トランプ氏がイラクを訪れた際に始まりました。トランプ氏はCaine氏から、イスラム国との戦いがなぜ二年かかるのかを尋ね、Caine氏は一週間で可能だと答えたと語っています。また、Caine氏の軍事的リーダーシップに対する信頼を表明し、新たな軍指導者として期待を寄せていることが伺えます。
今回の発表を受けて、Caine氏がトランプ大統領の信任を得た真正の軍人としての側面や、政権とのつながりに関する議論が巻き起こっています。彼は政治的な支持を公言していないとの意見もありますが、トランプ氏はCaine氏を高く評価し、アフガニスタン問題のような国際情勢への対応力が必要であるとも述べています。
Caine氏は、F-16戦闘機のパイロットとしての訓練を受け、CIAでの任務を終えた直後に注目を集めています。彼は、公務に従事する若者に対し、祖国を守るために奉仕する意義を伝え、その経験を大切にするよう呼びかけています。今後、Caine氏の議長就任が実現すれば、米軍の指導構造にどのような変化をもたらすのか注目されるでしょう。



