トランプ政権の関税政策は、自動車保険料を引き上げる可能性があるとの分析がInsurifyによって発表されました。この調査は、パンデミックの影響によるインフレーションで運転者のコストが急騰している中で行われました。
カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税が課されると、2025年末までに年間全カバーの自動車保険料が平均で8%上昇し、2,502ドルに達するという予測がされています。無関税の場合、2025年末までの平均的な保険料は5%増加し2,435ドルとなる見込みです。
関税が導入されると、カナダとメキシコからの車両および自動車部品が高くなり、その結果、保険会社は事故発生時に支払う保険金が増すため、消費者にそのリスクを転嫁し、保険料が上昇することが懸念されています。
Insurifyのデータジャーナリストであるマット・ブラノン氏は、「関税を考えるとき、多くの人々は他の国からの製品を思い浮かべますが、私たちは自動車保険のようなサービスについてはあまり考えない」と述べています。彼は、関税の影響に関する予測は「保守的」であると評価しました。
トランプ政権は、最初の月に複数の前線で関税を提案しました。特に中国からのすべての輸入品に対し10%の追加関税を2月4日より導入しました。カナダとメキシコに対する全国的な関税も当日から実施される予定でしたが、ホワイトハウスによって1カ月遅延されました。アメリカの自動車修理に使用される自動車代替部品のおよそ6割はメキシコ、カナダ、中国から輸入されています。
トランプ氏は、アルミニウムと鋼に関する関税を10%から25%に引き上げる命令を出し、自動車、医薬品、半導体に対しても25%の関税を提案しました。経済学者たちは、すべての関税が実施されるとは限らないと考えています。
バンク・オブ・アメリカ・セキュリティーズの経済学者たちは、関税は交渉の手段として使用されるかもしれないが、実施の可能性は残ると指摘しています。仮にカナダやメキシコの関税が導入されれば、自動車、部品、保険料の急上昇に拍車をかける恐れがあります。
さらに、自動車業界全体が自由貿易の堅持に依存している中で、北米の関税がもたらす影響を懸念する声も上がっています。消費者物価指数によれば、乗用車の保険料は過去1年で12%上昇しています。アメリカ国内での通勤が増加する中で、2022年以降、保険料の上昇が顕著になっています。



