米国のコネチカット州選出のリチャード・ブルーメンタール上院議員は、イーロン・マスク氏のソーシャルメディアサイト「X」に対して、Visaが提供する決済サービスに関する詳細な計画や文書を要求しました。ブルーメンタール議員は、Xがデジタルウォレット機能を立ち上げる準備を進めている中で、この情報を求めたとされています。
ブルーメンタール議員は、消費者金融保護局(CFPB)の役割が、Xの金融サービスにおける重要な規制機関であるにもかかわらず、マスク氏が同局の機能を損なう役割を果たしたことに言及し、そのためにVisaに対する情報要求を行ったと、2023年3月6日付の手紙で述べています。手紙の中では、Visaが「Xの新しいビジネスパートナーの利益相反や不正行為を利用しようとしている」との懸念も示されています。
この要請は、VisaがXでのピアツーピア決済を行う契約を発表した後、同社に対する初の批判の兆しともなっています。さらに、この契約が発表された数日後、マスク氏の「政府効率局」の関係者がCFPBのデータシステムにアクセスしたことで、将来の規制当局を弱体化させる意図があるのではないかとの疑惑が生じています。
また、ブルーメンタール議員は、スパム、詐欺、ヘイトスピーチなどで知られるソーシャルメディアネットワークが、詐欺や不正を防ぐことができるのか疑問を呈し、VisaのCEOライアン・マキナーニーに対して、X上での決済を可能にするサービスのビジネスモデルに関する詳細やマネーロンダリング、違法な送金に関する規制要件へのコンプライアンスについての説明を求めています。
彼はさらに、契約に関連するすべての記録と、X、Visa、DOGE、CFPBの関係者との通信に関する情報も要求しました。VisaとXの代表者は、現時点ではコメントを出していない状況です。



