2025年2月16日、ドイツ・ベルリンにおいて、連邦選挙を前に極右政党「Alternative fuer Deutschland(AfD)」の躍進に対する抗議活動が数万人規模で行われました。
ドイツの最近の選挙では、元首相オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)の社会民主党(SPD)が最悪の結果を記録し、中央政党は厳しい状況に直面しています。報道によると、SPDは投票シェアがわずか16.4%となり、キリスト教民主同盟(CDU)およびその系列のキリスト教社会同盟(CSU)が28.5%を獲得し、最大の支持を得たものの、かつての30%の壁を下回る結果となりました。
ファリドリッヒ・メルツ(Friedrich Merz)氏がCDU/CSUの大統領候補として選挙戦を指導した中、極右のAfDは前回選挙の約倍となる20%以上の支持を得て、ドイツ議会における二大勢力の一種となりました。これは中央政党に対し、国内の多様な課題に迅速に取り組むことを促す警鐘として機能するでしょう。
さらに、極左政党「Die Linke」は予想を上回る支持を得て、投票シェアを4.9%から8.8%へと向上させました。僅か数週間前には、彼らが議会入りのために必要な5%のハードルを越えられるかどうかが不透明でした。このように極端な立場の政党が得た成功の背景には、特に移民問題に関する熱い論争が存在します。
移民についての議論はドイツの選挙戦の中心的なテーマとなり、各政党は移民制限を求める声を強化する材料として難民や国外出身者による暴力事件を用いました。この中で、メルツ氏はAfDの支持を受けた移民政策に関する動議を国会に提案したことで、議会における極右勢力との初の連携を果たしました。
今後の展望において、著名な経済専門家たちは、中央政党が重要な課題に直面し改革を行わない限り、極端な政党の支持は高まり続けるリスクがあると警告しています。メルツ氏のCDU-CSUとSPDの連立政権が、極右政党を抑止できるかどうかが試される時期に来ています。特に、過去には「大連立」と呼ばれる中央政党間の連携が極端な政党の影響力を高めた事例があるため、次回の選挙においてAfDの影響がさらに強まる可能性も考えられます。



