Broadcom(ブロードコム)は、人工知能(AI)関連半導体の支出が鈍化する可能性に対する投資家の懸念を和らげるような、四半期の成果と強気の見通しを発表し、株価は上昇しました。2025年度第一四半期の売上高は前年同期比で25%増の149.2億ドルに達し、市場予想の146.1億ドルを上回りました。また、調整後の一株当たり利益は前年同期比で45%増の1.60ドルとなり、予想の1.49ドルを上回りました。調整後のEBITDA(利息、税金、減価償却費及び償却前利益)は、前年同期比41%増の100.8億ドルを記録し、FactSetの合計予想9.66億ドルを超えました。
Broadcomの株価は、取引終了後に12%以上上昇し、木曜日の損失を取り戻しました。この数週間、同社の株価は中国のスタートアップであるDeepSeekの効率的なAIモデルの登場以来、苦境に立たされていました。Broadcomの株価は12月16日には250ドルの記録高に達しています。株主はMarvell Technology(マーベル・テクノロジー)の四半期決算への失望反応から、Broadcomにも失望するのではないかと警戒していましたが、実際には予想以上の結果が出されました。
CEOのHock Tan(ホック・タン)が発表した、二つの新たなハイパースケーラー顧客とのエンゲージメントは、カスタムアクセラレーターの開発に関するもので、次世代AIモデルのトレーニングに関連しています。これにより、AI関連の支出に関する懸念が和らぎ、Broadcomが製造するカスタムシリコンの競争力が一段と高まることが期待されます。
AIビジネスの成長が続く中で、Broadcomのレガシー半導体部門は季節的な要因により9%の減少が見込まれていますが、AI関連の売上高は前年同期比で77%増の41億ドルに達し、期待を上回ったことは重要な成果です。Broadcomは、VMware(ヴイエムウェア)を2023年11月に690億ドルで買収し、データセンター全体を仮想化する能力を高めています。
2025年度第二四半期の見通しとして、売上は前年同期比19%増の149億ドルと予想され、AI関連の収益が44億ドルに達する見込みです。レガシー半導体ビジネスは横ばいの成長が予想されており、ソフトウェア収益は前年同期比で23%増の65億ドルに達する見込みです。
総じて、Broadcomは高品質な半導体とソフトウェア企業として、AIの恩恵を受け続けるとともに、株主に対する配当や自社株買い戦略を通じて、若し状況が好転してからも強い投資魅力を持つと考えられています。


