本稿では、Circle Internet Groupが全国信託銀行の設立認可を申請したことをお伝えします。この動きは、同社の米国市場における大規模な上場以降、安定した通貨であるステーブルコインを従来の金融システムに統合するという目標を推進するものです。今月、Circleの株価は上場時に484%の急上昇を見せ、投資家たちからの強い関心を集めています。
Circleがこの全国信託銀行の設立認可を取得すると、First National Digital Currency Bank, N.A.を設立し、USDCというステーブルコインを発行するだけでなく、将来的には機関投資家向けの資産管理サービスを提供することが可能となります。この資産には、ブロックチェーンネットワーク上の株式や債券の表現を含むことが考えられています。
Circleのこの動きは、米国上院で可決されたGENIUS法案による規制枠組みの恩恵も受けており、これによりCircleは米ドル建ての支付ステーブルコインの発行および運用に関する米国の新しい規制に沿った形での運営が期待されています。Circle CEOのJeremy Allaire氏は、「このような全国デジタル通貨信託銀行を設立することは、透明性が高く効率的でアクセス可能なインターネット金融システムを構築するという目標において重要なマイルストーンです」と述べています。
さらに、Circleは現在他の主要銀行に保管されているUSDCの準備金の管理を変更する予定はなく、同様にAnchorage Digitalが唯一、このようなライセンスを取得した暗号通貨企業です。今後の展開として、Circleがどのように規制に適合し、また市場での影響力を拡大していくのか注目されます。



