近年、金融界では宇宙産業の芽生えが注目を集めています。CEOや投資家が四半期ごとの決算発表に向けた準備を進める中、宇宙業界も徐々にその存在感を高めています。特にElon MuskのSpaceXやJeff BezosのBlue Originといった著名な企業は、未だに公開市場への進出を果たしていませんが、BoeingやLockheed Martin、さらにはVirgin Galacticのような上場企業は、宇宙関連事業にも関与しており注目されています。
最近、Voyager Technologiesが公開市場に参入し、初日で株価が80%以上上昇するなど、IPOへの関心が高まっています。そして、新たにNasdaqに上場を目指すのは、ロケットメーカーのFirefly Aerospaceで、ティッカーシンボルは「FLY」となる予定です。これまでの成功事例が業界の注目を集めています。
4月から6月にかけて、スタートアップ企業への投資も活発で、Seraphim Spaceの報告によると、宇宙関連のスタートアップには31億ドルの投資が集まり、2022年の最も多い四半期のひとつとなりました。この期間中、米国企業が宇宙技術投資の約70%を占めており、2024年全体の投資額を既に上回っています。
国際的に見ると、第二四半期においてランキング上位に入ったのは、ドイツのIsar Aerospaceや中国のQianxun Spatial Intelligenceなどがあり、特に米国スタートアップのImpulse Spaceが3億ドルの投資を獲得しました。
さらに、Space Capitalの報告では、ベンチャーキャピタルが今後の宇宙分野の資金調達の77%を占める見込みであり、特に有人宇宙基地や宇宙でのサービス提供に関する資金調達の勢いが増しています。この四半期に18件の買収が行われており、2025年にはさらに価値の高い取引が期待されています。
大きなニュースとして、SpaceXがxAIに20億ドルの投資を決定したことがあります。これはMorgan Stanleyの計画の一環であり、SpaceXの通信ネットワークであるStarlinkの顧客サポート機能にも利用される見込みです。
今後の重要な日程として、7月20日にSpaceXのFalcon 9がカリフォルニアからStarlink衛星を搭載して発射され、続いて21日にフロリダからO3b mPowerミッション、22日にはNASAのTRACERSミッションがカリフォルニアから発射される予定です。これらの活動は、宇宙業界の成長を示す明確な指標となるでしょう。



