最近のヨーロッパの株式市場は、早朝の取引で上昇した後、軒並み下落に転じました。
今朝8時30分(ロンドン時間)時点で、ユーロ圏の主要株価指数であるStoxx 600は0.2%の下落を示し、イギリスのFTSE 100、フランスのCAC 40、ドイツのDAXもそれぞれ0.1%のマイナスとなっています。
スイスの銀行、Julius Baer(ユリウス・バー)は、2028年までに約130百万スイスフラン(158.8百万ドル)のコスト削減を計画していることを発表しました。この削減は、2月に発表された110百万スイスフラン(134百万ドル)の経費削減目標に加算される形です。同銀行は、その目標を20百万スイスフラン超過して達成する見込みです。新CEOのステファン・ボリンガー氏が就任以降、銀行の戦略見直しに対しては、アナリストから好意的な反応が寄せられています。JPモルガンのアミット・ランジャン氏は、プレゼンテーションにおける「規律」という言葉の多用が利害関係者に正しいメッセージを伝えていると指摘しています。また、同銀行は総利益率、運用資産、CET準備金のリターンを増加させる計画も明らかにしました。
本日の注目点として、ユーロ圏の最近のインフレデータに目を向ける投資家が多いでしょう。予測では、5月のインフレが2%に低下していることが示されており、これにより欧州中央銀行が次回の会合で25ベーシスポイントの利下げを行う可能性が高まっています。
アジア太平洋市場はおおむね上昇傾向にあり、中国の製造業活動が5月において2022年9月以来の最大の縮小を記録したことが市場に影響を与えています。Caixin/S&P Globalの製造業PMIは48.3で、予想を大きく下回り、4月の50.4から急落しています。これは、米国の高い関税の影響を示唆しています。
今後の展開については、アメリカと中国間の貿易交渉の進展に関する最新情報が重要な指標となるでしょう。



