最近の出来事として、イランに位置するフォルドウ(Fordo)核施設への攻撃が注目を集めています。アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領は、日曜日にこの攻撃について「抹消」という表現が適切であると強調し、衛星画像を用いて、攻撃の影響が深刻であると述べました。
ただし、米国の合同参謀本部議長であるダン・ケイン将軍は、フォルドウ、ナタンズ(Natanz)、イスファハン(Isfahan)の各核施設に「深刻な損傷と破壊」があったものの、イランの核能力が完全に「抹消」されたとは言わなかったと報告しています。ケイン将軍は、「最終的な損傷評価には時間がかかるが、初期評価では、全ての施設が非常に深刻な損傷を受けている」と述べました。
さらに、アメリカ合衆国国防長官のピート・ヘグセス(Pete Hegseth)は、ダメージ評価は続いているものの、全ての精密兵器が目標に的確に命中し、期待された効果を発揮したと強調しました。イランが依然として核能力を保持しているのかという質問に対しては、ケイン将軍は「BDA(戦闘損傷評価)はまだ保留中であり、現状についてコメントするには早過ぎる」と述べました。
戦闘損傷評価(BDA)とは、軍事作戦が目標に与えた影響を評価するプロセスを指し、視覚的なサインに加えて、対象の機能チェックを行います。通常、情報分析官や偵察チームによって実施され、無人機や衛星、レーダー、地上報告などのデータを使用して行われます。この評価は、指揮官がミッションが目標を達成したかどうか、そして追撃攻撃が必要かどうかを判断するのに役立ちます。
国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ(Rafael Grossi)事務局長も慎重な姿勢を示し、フォルドウ核施設での損害評価はまだ行われていないと述べました。ロイター通信が引用したイランの高官によれば、米国の攻撃を前に、フォルドウにあった高濃縮ウランの大部分が未公表の場所に移されたとのことです。
攻撃は土曜日の早朝に始まり、米国の空軍B-2ステルス爆撃機6機がフォルドウ核施設に対し、30,000ポンドの爆弾「GBU-57」を投下しました。この施設は山の側面に構築されています。また、別のB-2爆撃機がナタンズ核施設に対し2発のGBU-57を投下し、さらに米海軍の潜水艦もナタンズおよびイスファハンをターゲットに30発のトマホークミサイルを発射しました。今回の作戦は「オペレーション・ミッドナイト・ハンマー」と名付けられ、総計125機以上の航空機が参加しています。



