米国テキサス州スプリングに本社を置くHewlett Packard Enterprise(HPE)は、Juniper Networksの140億ドルに相当する現金買収に関する米国司法省(DOJ)との訴訟を和解したことが、裁判記録に基づいて報じられています。この和解案により、HPEとJuniperが統合された新企業は、HPEのInstant On無線ネットワーキング事業を売却し、JuniperのWLAN(Wireless Local Area Network)製品に使用されるMist AIソフトウェアのソースコードをライセンス供与することが求められています。
和解案は金曜日の遅い時間に提出されており、裁判官の承認が必要で、7月9日に予定されている裁判を避けることができます。DOJ、HPE及びJuniperは、営業時間外にはロイターのコメント依頼に即座には応じていません。
DOJは、競争を阻害し、米国のネットワーク機器市場の70%以上をCisco Systems及びHPEの二社が支配することになると主張し、1月にこの合併を阻止しようと訴訟を起こしました。これに対し、Juniperは2月に、DOJの主張を否定し、訴状が無線ネットワークソリューション市場のダイナミクスや取引の妥当性を正確に反映していないと記載しています。
HPEは1年以上前にJuniperの買収を発表しており、人工知能(AI)分野の強化を目指しています。これにより、今後の技術革新と市場競争において重要な一歩を踏み出すことが期待されます。



