欧州のフードデリバリー大手であるJust Eat Takeaway.comが、ロンドン証券取引所から株式を上場廃止することを発表しました。この決定は、取引所での流動性や取引量が低いことによるものです。Just Eat Takeaway.comは、オランダのテクノロジー投資会社であるProsusに、約41億ユーロ(約43億ドル)で完全現金による買収をされる見通しです。
提案価格は、Just Eatの株式を一株あたり20.3ユーロとし、先週の金曜日の終値と比較して63%のプレミアムを提示しています。
Prosusは南アフリカのNaspersが majority株主であり、既にフードデリバリー企業Delivery Heroの28%の株式を保有しています。ProsusおよびNaspersグループのCEOであるFabricio Bloisi氏は、「Just Eat Takeaway.comがProsusグループに加わることを非常に楽しみにしており、ヨーロッパのテクノロジーのチャンピオンを創出する機会を歓迎します」とコメントしています。さらに、「Prosusの強力な技術力と投資能力をJust Eat Takeaway.comの主要なブランドポジションと組み合わせることで、顧客、ドライバー、パートナーおよび株主にとって大きな価値をもたらすと信じています」と付け加えました。
Just Eatは、新型コロナウイルスのパンデミックによって一時的に成長が加速しましたが、その後の消費者の習慣の急激な変化により成長率は急激に減速しました。このような背景を受けて、昨年末にロンドン証券取引所から上場廃止を行い、アムステルダムを唯一の取引場所とする旨を発表しました。
また、昨年11月には、Just Eat Takeaway.comがGrubHubのアームをニューヨーク拠点のオンラインテイクアウトスタートアップであるWonderに6.5億ドルで売却する計画を発表しました。この価格は、同社が米国のフードデリバリーアプリに対して支払った73億ドルと比べると大幅なディスカウントとなっています。
Jitse Groen氏(Just Eat Takeaway.comのCEO兼創業者)は、「Prosusは当社の戦略的計画を完全にサポートしており、その広範なリソースは食品、食料品、フィンテックなどの分野での投資と成長をさらに加速するのに役立ちます。共にエキサイティングな未来を楽しみにしています」と述べました。



