ロシアの極東地域、カムチャツカ半島沖で発生したマグニチュード8.7の地震は、最大4メートルに達する津波を引き起こし、避難を余儀なくされる事態となりました。この地震は数十年ぶりの強震として、カムチャツカ州の州知事、ウラジミール・ソロドフ氏が「本日の地震は深刻であり、数十年にわたって経験した揺れの中で最も強かった」と述べています。
カムチャツカ地方の緊急事態を担当するミンスター、セルゲイ・レベデフ氏によれば、3~4メートルの津波が記録され、一部地域では海岸から離れるよう住民に促されています。また、米国地質調査所(USGS)の報告によると、焦点はペトロパブロフスク・カムチャツキーから東南東約125キロの地点にあり、震源深さは19.3キロメートルとのことです。
日本の気象庁も津波警報を引き上げ、津波が最大3メートルに達することが予想され、0100 GMT頃から大規模な海岸地域に到達する見込みです。日本の公共放送NHKは、政府がいくつかの地域に避難命令を出したことを報じており、映像には北海道の工場労働者や住民が海を見下ろす高台に避難する様子が映し出されています。
アメリカの津波警報システムは、ロシア、日本、ハワイの一部海岸において「危険な津波波」の警告を発表しました。また、アメリカのグアム島やミクロネシアの他の島々にも津波注意報が発令されています。
南カムチャツカ半島のセヴェロ・クリルスク町では津波の脅威による避難命令が実施され、サハリン州州知事のヴァレリー・リマレンコ氏がTelegramでその旨を発表しました。
地震後に数人が医療支援を求めており、ロシアのタス通信によれば、地域の保健相オレグ・メルニコフ氏が「残念ながら、地震で負傷した人がいます。外に逃げる際にけがをした者や、新空港ターミナルの中で負傷した女性もいます」と語っています。現在、すべての患者は安定した状態にあり、深刻な負傷者は報告されていません。
ロシア科学アカデミーの地球物理学サービスのカムチャツカ支部は、「非常に強力な地震でしたが、震源の特性により、震動の強さは期待されたほど高くはありませんでした」と報告しています。現在、余震が続いているとされており、「その強さは比較的高いままですが、近い将来にさらに強い揺れは予想されていません。状況はコントロールされています」と警告しています。
カムチャツカとロシアの極東地域は、地震や火山の噴火が頻発するとされる環太平洋造山帯に位置しています。



