フランスの人工知能スタートアップ企業Mistral AIが、OpenAIや中国のDeepSeekと競うための新たな推論モデル「Magistral」を発表することを、米国のテクノロジー大手Microsoftの支援を受けている同社のCEOアーサー・メンシュ(Arthur Mensch)が明らかにしました。
Mistralは、発表された推論モデルが競合他社の製品に対抗できる性能を持つと自信を示しています。推論モデルとは、段階的な論理的思考プロセスを通じてより複雑なタスクを実行できるシステムを指します。メンシュの説明によると、最新のMagistralモデルは数学やコーディングにおいて優れた能力を発揮します。
特に注目すべき点は、Magistralがヨーロッパの言語に対応できる推論能力を持つことで、米国モデルが英語での推論を行う一方、中国モデルは中国語での推論に特化しているという過去の傾向に挑戦するものです。
また、今年初めに中国のAIスタートアップDeepSeekが発表した推論モデル「R1」は、OpenAIのo1モデルと比較しても競争力のある性能を低コストで提供することが期待され、AI業界やグローバル市場に衝撃を与えました。Mistralが新たに投入するMagistralが市場に与える影響は、今後の展開を注視する必要があります。



