ノボ・ノルディスク(Novo Nordisk)の株価は、同社の画期的な肥満治療薬「ウエゴビー(Wegovy)」が米国食品医薬品局(FDA)から重度の肝疾患治療のための加速承認を受け、月曜日に約5%上昇しました。
同社は金曜日に、ウエゴビーが中程度から進行した肝線維症を有する成人のための代謝機能関連脂肪肝疾患(MASH)の治療に承認されたことを発表しました。この治療法は、低カロリー食と運動の増加と併用されるものです。
ロンドン時間の午前10時43分(東部標準時の午前5時43分)時点で、ノボ・ノルディスクの株価は5.46%上昇しました。
ウエゴビーは、MASHの治療として承認された最初のGLP-1クラスの薬剤となり、この進行性の肝疾患は米国成人の約5%に影響を与えていると、アメリカ肝臓協会(American Liver Foundation)が報告しています。これは、糖尿病や肥満治療の枠を超えた薬剤の用途を拡大し、代謝疾患市場における存在感を高めるものです。この承認は、心臓発作、脳卒中、心血管原因による死亡リスクの低下に関する一連の研究結果に基づいています。
ノボ・ノルディスクのエグゼクティブ・バイス・プレジデントであり、研究開発部門の責任者であるマーチン・ホルスト・ランゲ(Martin Holst Lange)は、「ウエゴビーはMASHに承認された唯一のGLP-1治療薬として、すでに証明されている体重減少や心血管の利点、セマグルチドに関連する広範な科学的証拠と相まって、独自の地位を築いています」と述べました。
この加速承認は、ESSENCE試験の第一段階に基づいており、ウエゴビーがプラセボと比較して肝線維症の「統計的に有意かつ優れた改善」を示したことが確認されています。
研究によると、ウエゴビーで治療を受けた人々の約三分の二(62.9%)が、肝線維症の悪化なしにステアトヘパティスの解消を達成し、一方プラセボを受けた群では34.3%にとどまりました。また、ウエゴビーで治療を受けた36.8%の患者は、72週間後に肝線維症の改善を達成したことが報告され、こちらもプラセボ群の22.4%と比較されています。第二段階の研究は2029年の予定です。
ノボ・ノルディスクは金曜日に、ウエゴビーがMASHの治療において米国で直ちに利用可能になると発表しました。現時点でFDAから承認されているMASH治療薬は、2024年に承認されたマドリガル・ファーマシューティカルズ(Madrigal Pharmaceuticals)の「レズディフラ(Rezdiffra)」のみです。



