中国のスマートフォン企業であるOppoは、競争が激化する折りたたみ式スマートフォン市場に向けて、最新のフラッグシップモデル「Find N5」を発表しました。これにより、高級折りたたみデバイスの分野でのシェアを確保しようとしています。競合には、Samsung(サムスン)やHuawei(ファーウェイ)などが名を連ねており、Oppoもその流れに乗る形となります。
新型Find N5は、2,499シンガポールドル(約1,867.70米ドル)から販売されます。折りたたむと、通常のバー型のスマートフォンのように見え、6.62インチのディスプレイを備えています。しかし、開くことで、8.12インチのタブレットとして利用可能です。特筆すべきは、その超薄型のデザインで、閉じた状態では厚さが8.93ミリ、開いた状態では4.21ミリにまでスリムになります。これは、昨年リリースされたSamsungのGalaxy Fold 6よりも薄型化されています。
内蔵されているバッテリーは、5,600mAhという大容量でありながら、クレジットカードほどの大きさに収まっています。Oppoによれば、このバッテリーはシリコン-カーボン材料を使用し、高い容量を実現しています。Oppoは、SamsungやHuaweiからのビジネスを獲得することを目指し、革新が停滞している市場に新たなモデルを投入しています。
最近、Huaweiは三画面を持つ「Mate XT」を中国国外で初めて発表しました。Oppoは、AI機能の強化にも注力しており、新型Find N5には、高性能なトリプルカメラが搭載されています。このカメラは、AIによる画像強化機能「AI Telescope Zoom」を利用して、最大30倍のズームが可能です。
AIアシスタントも装備されており、文書の解釈・要約や、通話の要約、画面に表示されたコンテンツの翻訳などを行います。プライバシーの懸念に対して、Oppoは、一部のデータがデバイス上で処理され、他の情報はクラウドに保存されることを説明しました。国際市場においては、GoogleをAIおよびクラウドコンピューティング技術パートナーとして活用しています。
Oppoの広報担当者は、「当社は地域の法律、規制、およびプライバシー保護要件を厳守しています」と語っています。
Oppoはまた、「O+ Connect」というアプリを通じて、Find N5をMacコンピュータに接続する新機能を強調しました。この機能により、同じWi-Fiネットワークに接続されている際に、写真やファイルを簡単に転送できるほか、Find N5からMacをリモート操作することも可能です。Macのディスプレイをオフにし、再度Find N5の画面に表示させることができます。
この機能は、異なるアプリが相互に通信できるmacOSの公開APIを使用しています。Oppoは、O+ Connectが「macOSプラットフォームおよびソフトウェア規制」に完全に準拠していると述べています。市場調査会社CCS InsightのチーフアナリストであるBen Wood氏は、Find N5がフレキシブルディスプレイ技術を駆使した製品開発の一例であるとコメントしています。HuaweiのMate XTが注目を集めたものの、実際にはSamsungやHonor、Google、そしてOppoが提供するブックスタイルのフォームファクターが有望であると指摘しています。



