今週の米国市場では、ノースロップ・グラマン(Northrop Grumman)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(Advanced Micro Devices)を含む株式が過剰購買の状態にあると指摘されています。主要な3つの米国株価指数は、良好な決算報告や貿易協定の進展を背景に強い上昇を記録しました。S&P 500は、今週だけで5回の最高終値を記録し、年内では14回の最高終値を記録して1.5%上昇しました。ダウ工業株は約1.3%上昇し、ナスダック総合指数も1%の上昇を見せました。
しかし、この上昇に伴い急激に上昇した株式は、今後リスクが高まる可能性があります。14日相対力指数(RSI)を使用して、過剰購買及び過剰売却の株式を特定しました。RSIが70を超えると過剰購買とされ、30を下回ると過剰売却と見なされます。今週5%以上上昇した過剰購買の株式には、アドバンスト・マイクロ・デバイセズがあり、RSIは約77に達しました。今週同社の株価は6%上昇し、同社は今月初めに米国商務省のライセンス申請が承認され次第、中国へのMI308人工知能チップの出荷を再開すると発表しています。
また、ノースロップ・グラマンは今週9.8%上昇し、RSIは約73となっています。同社は火曜日に第2四半期の収益が予想を上回り、年間の見通しを引き上げたと発表しました。CEOのキャシー・ウォーダンはアナリストとの会議で、B-21ステルス爆撃機からの収益が将来的に総収益の10%を超える可能性があると語りました。他にRSIが高く、株価が下落する可能性のある企業には、ブロック(Block)、ニューモント(Newmont)、GE ヴァーノヴァ(GE Vernova)があります。GE ヴァーノヴァは第2四半期の好結果を受け、株価が約12%上昇し、シティやバンクオブアメリカなどのアナリストから目標株価が引き上げられました。
一方、国際ビジネスマシーンズ(International Business Machines)、テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)、フィリップ・モリス・インターナショナル(Philip Morris International)は市場で過剰売却と見なされており、IBMの株価は今週9%以上下落しました。これに関して、テクノロジー企業の第2四半期のソフトウェア収益が予想を下回ったものの、全体的な収益と利益が市場予想を上回ったことが報告されています。IBMのRSIは約26です。タバコ大手のフィリップ・モリスも、第2四半期の収益が期待を下回り、株価はほぼ10%下落しました。加えて、同社のZynニコチン出荷に対する市場の期待も裏切られました。



