サイバーセキュリティ企業Palo Alto Networks(パロアルトネットワークス)は、2025会計年度の第二四半期において、前年比14%増の22.6億ドルの売上を報告したものの、投資家の期待には応えられず、株価は5.5%下落しました。この期間の調整後の一株当たり利益(EPS)は81セントで、予想の78セントを上回りましたが、市場の反応がイマイチだった要因には、他の情報提供者が算出した収益とEPSの予想が高かったことが挙げられます。
サイバーセキュリティ市場は成長が続く分野であり、企業は防御に投資せざるを得ない状況です。Palo Alto Networksは、先進的なツールと包括的な製品ポートフォリオを持つことで、顧客に対し一貫したプラットフォームソリューションを提供できる位置にあります。競合他社には、CrowdStrike(クラウドストライク)、Fortinet(フォーティネット)、Cisco Systems(シスコシステムズ)などがあります。
同社は、プラットフォーム化の加速を計画してから1年が経ち、この取り組みは一定の成果を挙げています。第二四半期には75の新プラットフォームクライアントを獲得し、これは2024会計年度第二四半期の45から増加した数字です。また、Palo Altoはプラットフォーム化されたサービスを提供し続ける中で、顧客の取引額も大きくなっています。この四半期には、アジアの銀行との6800万ドルの契約や、アメリカの自治体との6100万ドルの取引が注目されました。
さらに、CEOのNikesh Arora(ニケシュ・アローラ)は、サイバーセキュリティ支出について「適度な成長」を期待していると述べ、かつAI技術への移行がセキュリティ需要を後押しするだろうと指摘しました。ただし、四半期の見通しが市場期待に一致したことや、フルイヤーの予想の大幅な引き上げがなかったことが市場反応に影響を与えたと考えられます。
同社は2025会計年度第三四半期の総収益を22.6億ドルから22.9億ドルに見込んでおり、これは市場コンセンサスの22.7億ドルと一致しています。また、次世代セキュリティ(NGS)の年次収益も37%増加し、合計で47.8億ドルを記録しました。
このように、Palo Alto Networksの成長は引き続き注目に値しますが、プラットフォーム化の成果がより迅速な成長をもたらす証拠が求められています。市場は、同社の株価が225ドルの目標に向かって進むために必要な成長の証を期待しています。サイバーセキュリティの分野は進化を続け、私たちはCrowdStrike(クラウドストライク)などの他のサイバーセキュリティ株にも注目しています。



