中国人民银行(PBOC)は、2023年5月に金の準備高を昨年の同月よりも73.83百万トロイオンスに増加させ、7ヶ月連続で金を追加したことを公式データで発表しました。金価格は、経済や地政学的な不確実性からの避難所として認識され、5月には安定した動きを見せました。これは、4月に記録した1オンスあたり3,500ドルの最高値を受けてのことです。
5月末時点で、中国の金準備高は73.77百万オンスからわずかに増加しましたが、その評価額は2419億9,000万ドルに低下しました。これに対し、4月の評価額は2435億9,000万ドルでした。2023年は、米中間の関税戦争への懸念が影響し、金価格は今年に入って27%上昇。さらに、2024年の成長が27%と見込まれています。金市場の専門家は、PBOCが高値にもかかわらず金保有を増やし続ける意欲は、外貨準備の多様化を図るためであると考えています。
PBOCの当局者は金の購入を促進する要因について公には明らかにしていませんが、2024年には18ヶ月にわたる金の購入を一時中断し、ドナルド・トランプが米大統領選に勝利した後の11月に再び購入を再開しました。また、世界の中央銀行は2025年に1,000メートルトンの金を購入する見込みで、これはドル建て資産から金への多様化を進めるための4年連続の大規模購入となります。これに関して、コンサルタント会社Metals Focusが今週報告しました。



