韓国の人工知能(AI)チップスタートアップであるRebellionsは、同社の次世代製品Rebel-Quadを発表しました。この製品は、4つのRebel AIチップで構成されており、Nvidiaなどの企業に挑むことを目指しています。Rebellionsは、テクノロジーの巨人Samsungからの資金調達を行い、公開上場に向けた最大2億ドルの資金を集めることを目指しています。
Rebellionsは、昨年、同国のスタートアップSapeonと合併し、Nvidiaに対抗する有望な企業として位置付けられています。このスタートアップの最高財務責任者であるShin Sungkyue氏によると、現時点で150百万ドルから200百万ドルの資金を調達中であり、Samsungの投資はその一環として行われたとのことです。
Rebellionsは2020年の設立以来、累計で220百万ドルを調達しており、現在の資金調達ラウンドでは、既存の投資家や国内外の新たな投資家との交渉を進めています。主要な投資家には、SK HynixやSK Telecom、Korea Telecom、サウジアラビアの石油巨人であるAramcoなどが含まれています。
最新の評価額は10億ドルであり、今後の資金調達により評価額はさらなる上昇が期待されています。Rebellionsの目標は、この資金調達ラウンドの完了後に初の公開上場を果たすことです。
Shin氏によると、RebellionsはAI推論に特化したチップを設計しており、事前にトレーニングされたAIモデルがリアルタイムのデータを解析して結果を出すことに重点を置いています。同社は、NvidiaやAMDなどの競合企業に挑戦するために、より広範な市場を目指しています。
Rebellionsは、Samsungと協力して次世代チップRebelの市場導入を進めています。Rebel-Quadは4つのRebelチップを組み合わせた製品であり、今年後半に発売される予定です。資金調達の一部は製品開発に充てられ、Samsungによるチップの大規模生産が期待されています。
RebellionsのCEOであるPark Sunghyun氏は、チップの初期結果が非常に好評であったことを述べ、Samsungの投資がその成果に基づいて行われたことを明らかにしました。また、Rebellionsが4nmプロセスを用いてSamsungの半導体を製造することで、さらに先進的な技術が適用されることとなります。市場シェアにおいてTSMCに次ぐSamsungにとって、Rebellionsが主要な顧客を獲得することができれば、製造部門にとって戦略的な勝利となる可能性があります。



