Salesforce(セールスフォース)は、2025年1月31日に終了した四半期において、予想を下回る売上高を報告し、アナリストの予測を下回る業績見通しを発表しました。特に、売上高は前年同期比で7.6%増の99億9000万ドルに達しましたが、アナリストの期待である100億4000万ドルには届かず、失望を招く結果となりました。
四半期の調整後1株当たり利益は2.78ドルであり、予想の2.61ドルを上回りましたが、収益の低迷は依然として財務状況への懸念を引き起こしています。ネット利益は前年の14億5000万ドルから17億1000万ドルに上昇し、1株当たり利益は1.75ドルに達しました。しかし、主要な収入源であるサブスクリプションおよびサポート部門のサービス収入は、23億3000万ドルにとどまり、予想の23億7000万ドルを下回りました。
また、Salesforceは、この四半期に二世代目のAIエージェント技術「Agentforce」を導入しました。この技術は、Slackチームコミュニケーションアプリ内で従業員の質問に応答しています。Salesforceによれば、10月以降にAgentforceを利用した有料契約は3000件を超え、Salesforceのヘルプウェブサイトで38万回の会話が行われ、その約2%が人間による介入を必要としたとのことです。
次の四半期における調整後の1株当たり利益の見通しは2.53ドルから2.55ドル、売上高は97億1000万ドルから97億6000万ドルとされています。一方、2026年度に向けてSalesforceは、調整後1株当たり利益を11.09ドルから11.17ドル、売上高を405億ドルから409億ドルに設定し、成長率は7.4%を見込んでいます。アナリストの予測は、調整後1株当たり利益が11.18ドル、売上高が413.5億ドルとなっています。
2025年の売上に関する発表を受け、Salesforceの株価はこの年の始めから約8%下落しており、一方でS&P 500指数は約1%の上昇を示しています。今後、経営陣は午後5時(ET)からアナリストとの電話会議で今期の結果について議論する予定です。



