2025年8月1日、米国フロリダ州のNASAケネディ宇宙センターから、SpaceXのFalcon 9ロケットがCrew Dragonカプセル「Endeavour」に乗ったCrew-11ミッションを発射しました。
この宇宙探査の舞台では、政府が火星探査の初期の成果を目指して競い合う中、民間企業が火星への旅行を提供し始めるのは、もはや時間の問題でした。
イタリアの宇宙機関であるAgenzia Spaziale Italiana (ASI) は、SpaceXの初の商業火星フライトに科学実験を搭載する初のクライアントとなりました。ASIのテオドーロ・ヴァレンテ会長は、「イタリアは火星へ行く!」とSNSで発表し、イタリアのニュースメディアANSAは、同機関のペイロードが植物の成長実験、気象監視ステーション、放射線センサーを含むと報じています。
イタリア産業大臣アドルフォ・ウルソは「#MadeinItalyが#Marsに」と祝福し、SpaceXの社長兼COOであるグウィン・ショットウェルは、同社の火星発射予約を開始したと述べました。
ただし、これらのフライトの発射日は明示されておらず、火星への短期的な旅行の可能性も疑問視されています。
この提携において、両者は火星の事業に強くコミットしており、ASIは先月末にNASAとの協力に基づく人類初の月面基地の開発契約を結んだばかりです。イタリアは、フランスとドイツに続いて欧州宇宙機関の2025年度予算に15.8%の800百万ユーロ(935百万ドル)を拠出しています。また、2028年にロザリンド・フランクリン探査機を打ち上げるExoMarsミッションにも深く関与しています。
一方で、SpaceXが商業衛星打ち上げの過程で名を馳せてきたことを考えると、火星訪問の予約が行われるのは驚くべきことでもあります。現在、NASAの契約者でもある同社は、EutelsatのOneWebやAST SpaceMobileへの衛星打ち上げサービスも提供しています。
最近、アマゾンのCEOであるジェフ・ベゾスが自らのライバル企業であるBlue Originとは別に、二度目となるSpaceXに対してKuiper衛星の4回目のバッチを打ち上げる依頼をしました。これは同社の100回目のミッションにあたります。マスクは、火星殖民計画に対する意欲を強く示しており、過去には米国のドナルド・トランプ大統領の政権下でもサポートされていました。
しかし、SpaceXの再利用可能な巨大ロケット「Starship」は、火星の野望を実現するための鍵でありながら、技術的な問題や燃料補給の困難により、多くの公開テスト飛行失敗が続いています。今月の次回の試みで、この取組が前回の爆発からの課題を克服しているかが試されます。また、マスク氏は、Starshipが現在乗員用の評価を受けておらず、初期の目標を後ずれさせている旨を示唆しつつ、次のウィンドウでの有人飛行の可能性を「少しの変更」とし、2026年に期待しています。
特に、国際的な視点から見ると、現在の宇宙旅行のチケット販売の動きが早すぎるのか、それとも戦略的なものなのか、世界的な打ち上げ能力が需要に追いつかない現実の中で明らかになるでしょう。



