近年、イーロン・マスクはその革新的な事業により、金融界での存在感を増しています。一方、ここにきてテスラ(Tesla、TSLA)の株価が圧力を受けている理由として、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が連邦政府に対し、マスク氏の関連企業への助成金削減を検討すべきだとの見解を示したことがあります。
トランプ氏は、夜遅くに投稿したソーシャルメディアにおいて、「イーロンは歴史上、最も多くの助成金を受け取っているかもしれない。助成金がなければ、イーロンは事業を閉鎖し、南アフリカに帰ることになる。そうなれば、ロケットの打ち上げや衛星の製造、電気自動車の生産が停止し、国は相当の金額を節約できるだろう。この問題を真剣に見直す必要があるのではないか」と述べています。
トランプ氏は記者団に向けても、この助成金削減のアイディアを強調しました。
「彼は自分のEV(電気自動車)義務が失われつつあることに不満を持っている…だが、彼はそれ以上のものを失うかもしれない」と警告しています。マスク氏は2024年の大統領選挙でトランプ氏を支持していましたが、最近では議会を通過中の税金・支出法案について公開で批判しており、この法案は再生可能エネルギーや電気自動車への政府支援を削減するものと見られています。
ソーシャルメディア「X」では、トランプ氏の投稿のスクリーンショットに「私は全てを削減しろと言っている。今すぐに」と返信しました。彼の行政の支出計画への批判が、マスク氏とトランプ氏の間に公然の対立を引き起こし、テスラの株価にも影響を及ぼしました。
トランプ氏の発言の影響でテスラの株価は前日比で5%以上の下落を見せ、さらに、マスク氏の他の事業であるスペースX(SpaceX)やスターリンク(Starlink)が政府政策に大きく依存していることも、株価に悪影響を及ぼす要因となっています。なお、マスク氏は月曜日に「国民のことを本気で考える新しい政党が必要だ」とも述べており、共和党に対しても厳しい姿勢を見せています。
このような状況を受け、投資家の目はテスラおよびイーロン・マスクの今後の動向に注がれることとなります。



