イギリスの経済状況に関しては、著名な投資銀行家が最近、直面している課題を分析しました。彼は、イギリスが現在、世界が求める製品をほとんど生産しておらず、例外として自動車や高級品、航空宇宙、防衛部品、スコッチウィスキーを挙げています。
一方で、金融サービスなどかつて世界をリードしていた分野は、依然としてリーマンショックからの回復が見られない状況です。政府の規制がこの分野の成長を抑制していることが認識されつつある中、イギリス経済の強みは何かと問われると、世界クラスのライフサイエンス分野、法律および専門サービスセクター、そしてトップレベルの大学などが挙げられました。
中でも、RELXはFTSE-100の第七位に位置しており、市場資本は719億ポンド(968億ドル)に達し、テスコやボーダフォン、英国航空を含む企業の合計価値に匹敵します。
この企業は、プロフェッショナルおよびビジネス顧客向けに情報に基づく分析と意思決定ツールを提供しているグローバルプロバイダーです。最近の上半期の結果発表に注目が集まっており、RELXは過去十年間でFTSE-100の中で最も高い株主還元率を記録しています。特に、リスク分野が最も利益を上げているセグメントであり、180カ国で85%のFortune 500企業や主要銀行、保険会社にサービスを提供しています。
RELXは、リスク、科学技術医学(STM)、法律、展示会の四つの市場セグメントで展開しており、特に展示会部門は急成長を続けています。この企業は、遅れた需要があるイベントを多様に主催し、ニューヨークコミコンやロンドンブックフェアなどが含まれています。
RELXは、もともとElsevierとReed Internationalの合併により1993年に設立され、2015年にRELXと名称変更しました。あの時代からほぼ2/3の収益を印刷製品から得ていましたが、その後デジタルメディアへと主軸を移行し、現在では印刷が4%に過ぎません。人工知能(AI)の導入も進めており、法務部門ではLexis+AIが展開されています。
このように、RELXは高い資本収益率で持続的に再投資を行っており、今後も成長が期待される企業です。イギリスのテクノロジー企業としても位置づけられる一方で、競争の激しい環境にも直面しています。今後、この業界での動向が注目されるでしょう。



