シンガポールで開催されたToken2049会議で、World Liberty Financialの共同創設者であるDonald Trump Jr.とCEOのZach Witkoffが、同社の新製品計画について発表しました。World Liberty Financialは、米国大統領Donald Trumpに関連する暗号通貨ベンチャーであり、デビットカードやトークン化されたコモディティ資産を含む新たな製品を展開する予定です。
Witkoffは、デビットカードが「暗号資産と日常的な支出を結ぶ架け橋となる」と述べ、次の四半期にはパイロットプログラムを開始し、2026年第1四半期には正式にサービスを開始する見込みだと発表しました。また、同社は実世界のコモディティのトークン化にも積極的に取り組んでおり、石油やガス、綿花、木材などがトークン取引されるべきとの見解を示しました。
World Liberty Financialは、9月に自社の暗号トークンWLFIを公開取引し、分散型金融プロトコル及び暗号通貨企業としての地位を確立しています。最近ローンチされた安定コインUSD1は、米ドルにペッグされており、米国政府の短期国債で裏付けられているとされています。USD1はすでに世界で5番目に大きい安定コインとなり、約27億ドルの市場資本を擁しています。
Donald Trump氏は2期目の大統領として、業界に歓迎される政策を支持し、暗号通貨支持者を閣僚に任命するなど、暗号通貨に対する幅広い支援を行っています。そのため、ビットコインの価格は過去12ヶ月で80%以上上昇し、投資家の楽観的な感情を促しています。
しかし、これらの暗号通貨活動に対しては、腐敗や利益の相反、自己取引の疑惑が存在し、倫理的調査の要求もあります。Trump Jr.は、World Liberty Financialが政治組織ではないと一部認めつつも、この企業の目的はアメリカの国益に寄与するものであると強調しました。
さらに、WitkoffはUSD1が米国国債の購入を支援し、ドルの覇権を維持するために役立つと述べ、アジアのプレーヤーとのさらなる提携を発表する予定であることを示唆しました。
USドルの安定コイン市場は広大であり、USD1は既存の競合、例えばTetherのUSDTやCircleのUSDCとの競争が激化しています。このような中、World Liberty FinancialはALT5 Sigma社と提携し、$WLFIコインの750百万ドル相当を用いたWLFI財務戦略の一環として、大量のデジタルトークンを購入することとなっています。これにより、同社はALT5の株式も受け取る形となります。
このように、World Liberty Financialは急成長を遂げており、今後の動向には注目が集まります。



