ライカは2025年11月、Mシリーズの新モデル「ライカ M EV1」を発表した。同社のMカメラ史上初となる内蔵電子ビューファインダー(EVF)を搭載し、伝統的なレンジファインダースタイルに現代のデジタル撮影機能を融合させた一台だ。日本での希望小売価格は1,397,000円(税込)で、ライカオンラインストアおよび全国の正規販売店を通じて販売されている。

「M EV1」に搭載されたEVFは576万ドットの有機ELパネルを採用しており、鮮明かつ自然な色再現を実現している。リアルタイム露出プレビューや拡大フォーカスアシスト機能を備え、浅い被写界深度を活かしたポートレートやマクロ撮影でその真価を発揮する。屈折率調整範囲は-4から+2ジオプター、内蔵アイセンサーによりEVFと背面タッチディスプレイの自動切り替えにも対応。クラシックなボディダイヤルは1.3倍または1.8倍のデジタルズームとしても機能し、直感的な操作性を維持している。


撮像素子にはLeica M11と同等のフルサイズBSI CMOSセンサーを採用し、6000万・3600万・1800万画素の3段階解像度に対応する。記録フォーマットはDNGおよびJPEGから選択可能。画像処理エンジンには「Maestro III」を搭載し、高解像度撮影時でも迅速なデータ処理を実現している。データは内蔵64GBストレージのほか、SDカードへの保存にも対応する。

接続機能面ではBluetoothおよびWi-Fiを搭載し、専用アプリ「Leica FOTOS」とシームレスに連携できる。省電力Bluetoothによるバックグラウンド転送にも対応しており、撮影の流れを妨げることなく画像をスマートフォンへ自動同期できる。さらに、CAI(Content Authenticity Initiative)に基づくコンテンツ認証技術を採用し、撮影した写真にデジタル署名を付与することで画像の真正性を証明できる。

ボディはMシリーズ伝統のシンプルなシルエットと操作系レイアウトを踏襲しており、ドイツ・ウェッツラーの自社工場で上質な素材を用いて手作業により仕上げられている。外装にはダイヤモンドパターンの型押しレザーを採用し、控えめながら格調のある佇まいを演出している。ノクティルックスやズミルックスといった大口径Mマウントレンズとの組み合わせでも、EVFによる確実なピント確認と柔軟な構図決定が可能だ。

日本でのメーカー希望小売価格は1,397,000円(税込)。別売りの革製ハンドグリップも用意されており、大口径レンズ装着時の保持安定性を高める。こちらの希望小売価格は【要確認】円(税込)となっている。果たして、内蔵EVFの搭載はMシステムの本質を進化させるものか、それとも伝統との決別となるのか——写真家たちの評価が注目される。

