メンズバッグはワールドカップの会場外でも注目を集める。フランス代表がボストン到着時に統一したナイキの公式ウェアに合わせ、各選手が選んだバッグが話題となった。

一目で分かるのは、容量と実用性を重視する選択が目立ったことだ。メンズバッグに求められる要素が変化していることを、今回の登場アイテムから読み取れる。
まず復権したのは大型トートだ。チームを代表する存在、キリアン・ムバッペ(Kylian Mbappé)はDiorのBook Toteを携えて登場した。開口が広く、旅先や日常の必需品をまとめて入れられる点が利点だ。

メンズバッグの主なトレンド
大型トートの復権は、シーズン性の強いミニバッグや斜め掛けバッグとの差異を示す。メンズバッグに実用性とファッション性の両立が求められている。
同時に、クラシックな旅行袋も再評価されている。ウスマン・デンベレ(Ousmane Dembélé)やマイケル・オリス(Michael Olise)はHermèsのHaut à Courroiesを選び、アドリアン・ラビオ(Adrien Rabiot)やロビン・リッサー(Robin Risser)はLouis VuittonのKeepallを携えていた。

こうした旅行袋は容量が大きく、長年にわたる定番ラインとしての資産価値も持つ。短期的な流行よりも、長く使えるデザインが選ばれている点が特徴だ。
低調なラグジュアリーと素材志向
また、ロゴを前面に出さない「低調ラグジュアリー」も目立つ。マクサンス・ラクロワ(Maxence Lacroix)が選んだボッテガ・ヴェネタのAndiamo Messengerは、ブランドの編み込み仕上げで存在感を示した。
近年はブランドロゴよりも、素材や仕立ての質を重視する消費者が増えている。メンズバッグ市場ではこうした工芸的なディテールが評価されている。

柔らかいフォルムと色のアクセント
構造の硬いバッグに代わり、柔らかな輪郭を持つモデルも増えている。ラヤン・シェルキ(Rayan Cherki)が手にしていたHermèsのKelly Relax 50は、その好例だ。

一方で色のアクセントも見逃せない。マヌ・コネ(Manu Koné)が選んだ黄色のGoyardクラッチは、差し色としてのバッグがいまだ有効であることを示した。
まとめると、今回のフランス代表の空港ルックはメンズバッグの今を俯瞰する良いサンプルとなった。容量重視の大型トート、定番旅行袋、素材重視の低調ラグジュアリー、そして差し色の活用が、次のシーズンの指針になりそうだ。

