メルセデス・ベンツの新型CLA 250+ EQテクノロジーが、第3世代CLAとしていよいよ登場した。同モデルはEVと内燃機関の双方に対応するモジュラーアーキテクチャを採用し、まず電動版「CLA with EQ Technology」(開発コード:C174)が先行して市場へ投入される。従来のEQシリーズとは異なり、EQのブランド名を冠さず「CLA」の名称を継承する点は、新世代の電動化GLBやGLCと共通するメルセデス・ベンツの新たな命名戦略を反映している。


空力性能:Cd値0.21が生む25%の航続距離向上
新型CLAは先代同様に低く抑えられたクーペライクなシルエットを踏襲しつつ、空力性能をさらに磨き上げた。空気抵抗係数はCd 0.21を達成し、先代の0.22から一段階改善されている。わずか0.01の差と侮るなかれ——この数値の改善が航続距離に与える影響は最大25%にも及ぶとされており、年間1万5,000km走行した場合、追加で約375kmもの走行が可能となる計算だ。空気抵抗は電費悪化の主要因のひとつであり、この継続的な改善がEVの実用性を支えている。




デザイン進化:フランクと光の演出
新型CLAのフロントフェイスは先代より若干低い位置に設定され、空力最適化を徹底したプロポーションを実現している。ホイールにはエアロダイナミクスを考慮した専用デザインが採用され、車体側面の気流を効率よく整流する構造となっている。また、貫通式LEDデイタイムランニングライトや発光する三角星エンブレム、さらにボディエッジのルミネッセントトリムなど、夜間の被視認性を高めるデザイン要素が随所に盛り込まれた。EVであるため初めて実現したフロントトランク(フランク)は容量101リットルを確保し、充電ケーブルの収納から買い物袋まで幅広く活用できる実用的なスペースだ。



800Vプラットフォームと走行性能
CLA 250+ EQテクノロジーは、メルセデス・ベンツとして初めて800V電気アーキテクチャを採用したモデルであり、後続の新型GLBやGLCもこの革新的なプラットフォームを共有する。最大320kWに対応するDC急速充電により、わずか10分間の充電で最大325kmの航続距離を追加可能——メーカーが「給油並みの速さ」と表現する充電パフォーマンスは、EV普及の鍵となる実用性を大きく前進させた。搭載バッテリーは85kWhで、WLTPモードでの最大航続距離は792kmを誇る。



試乗インプレッション:250モデルの実力
今回試乗したCLA 250+は後輪駆動のシングルモーター仕様で、最高出力200kW(272ps)、最大トルク335Nmを発揮する。0→100km/h加速は6.6秒と、パフォーマンスよりも日常の使い勝手を重視したセッティングだ。加速特性はリニアで穏やか——従来の内燃機関車が持つ安定感を電動パワートレインで再現し、突出した刺激よりも長距離走行での快適性を優先した味付けとなっている。果たして、この「ガソリン車的な落ち着き」こそが、テスラ・モデル3やBMW i4と差別化するメルセデスらしい個性となり得るのか?





| スペック | |
|---|---|
| バッテリー容量 | 85kWh |
| 最高出力 | 272ps(200kW) |
| 最大トルク | 335Nm |
| 航続距離 | 694〜792km(WLTPモード) |
| 駆動方式 | リアモーター単機、後輪駆動(RWD) |
| 車体寸法 | 4,723 × 1,855 × 1,468mm |
| ホイールベース | 2,790mm |
| 車両重量 | 2,055kg |
| タイヤサイズ | 255/45R18 |



