RCS暗号化はAndroidとiPhone間のメッセージを点対点で保護する機能で、AppleとGoogleがベータ提供を開始した。
従来のSMSは暗号化されない古い技術で、通信事業者や中継点で内容が理論上読み取られる可能性がある。
RCS暗号化はアプリ不要で自動保護
AppleとGoogleの協力により、RCS(Rich Communication Services)に点対点暗号化が導入された。暗号化は初期状態で自動有効化され、手動設定は不要だ。
有効になるための条件は三つだけだ。
- あなたのAndroidに最新版のGoogle Messagesが入っていること
- 相手のiPhoneがiOS 26.5以上に更新されていること
- 双方の通信事業者が暗号化対応のRCSをサポートしていること。詳しい事業者一覧は、Appleサポートの案内ページを参照のこと(Appleサポート)
これらがそろうと、会話の上部に🔒の鍵アイコンが表示される。鍵が表示されていれば、AppleやGoogleを含め第三者は会話内容を読み取れない。

「🔒」鍵アイコン:確認の最重要ポイント
RCS暗号化が有効かどうかは鍵アイコンの有無で判断できる。鍵があるかを必ず確認する習慣をつけるべきだ。
| 対話の状態 | Google Messagesに表示される表示 | 実際の安全性 |
| RCSで暗号化有効 | 対話上部に 🔒 が表示 | ✅ 点対点で暗号化され、内容は保護される |
| RCSだが暗号化非対応 | 鍵は表示されず「Chat」と表示 | ⚠️ 送信中に暗号化されない |
| 通常のSMS | 鍵なしで「SMS」と表示 | ❌ 暗号化はない |
重要なやり取りでは、鍵がない場合はWhatsAppやSignalなどの暗号化アプリに切り替えることを検討してほしい。
暗号化で守られるもの
RCS暗号化が有効になると、次のような場面で利点がある。
- 銀行やサービスの認証コードを送る際、中継点で読み取られる心配が少なくなる
- 社内のメンバーがAndroidとiPhoneを混在で使う場合でも、全員に別アプリを強制する必要がない
- 個人情報を含むスクリーンショットやファイルの内容が通信事業者や中継者に見えなくなる
- 公衆Wi‑Fi環境での送信でも、盗聴されても内容は解読されにくい
実現までの技術的ハードル
AppleとGoogleの協調は容易ではなかった。鍵管理と暗号化の規約を双方が合わせる必要があるためだ。
今回のベータ導入は、世界移動通信協会(GSMA)が2025年3月に定めたRCS Universal Profile 3.0を受けたものだ。暗号化はMessaging Layer Security(MLS)の仕様に基づいている。
Betaは機能を段階的に改善する段階を意味する。各国の通信事業者がいつ対応するかは地域ごとに異なるため、日本でも事業者の対応状況を確認する必要がある。
まとめ:まずは鍵アイコンを確認
RCS暗号化は、設定の手間を最小限にしてAndroidとiPhoneの間で暗号化通信を実現する可能性がある。まずはメッセージを送る前に🔒の有無を確認する習慣を持とう。
今後は主要な通信事業者が対応すれば、鍵アイコンが標準になる日も来るだろう。



