ロジェ・デュブイはWatches and Wonders Geneva 2026で双逆跳表示を再提示した。ロジェ・デュブイにとって双逆跳はブランドの製錶語彙を象徴する意匠である。

今年発表の新作はExcalibur Biretrograde CalendarとExcalibur Biretrograde Perpetual Calendarの2型である。両者は双逆跳表示という共通項を持ちながら、日常使い寄りと高複雑化の方向で対照的に仕立てられている。
新作の概要
Excalibur Biretrograde Calendarは40ミリのステンレススチールケースを採用した。文字盤はCosmic Blue(コズミックブルー)を基調とし、七層構造の多層ダイヤルで立体感を演出する。

このCalenderモデルは双逆跳の曜日表示と日付表示を文字盤上部と下部に配している。表示が進むにつれて左右に跳ね返る動きが視覚的なリズムを生む。
ムーブメントとスペック
Calenderには自動巻きのRD840を搭載する。振動数は4ヘルツ、28,800振動/時で、約60時間のパワーリザーブを備える。
中央の時分表示に加え、6時位置にスモールセコンドを配置している。サファイアケースバック越しに鏤空(ろうくう)ローターと仕上げを見ることができ、Poinçon de Genève(ジュネーブ・シール)に準拠する。

ケース厚は11.25ミリ、防水は100メートル。ステンレススチール一体型ブレスレットとクイックチェンジ機構を備え、日常の使い勝手を高めている。
Excalibur Biretrograde Perpetual Calendar の特徴
もう1型のPerpetual Calendarは40ミリの18Kピンクゴールドケースを採用する。ムーブメントは自動巻きRD850で、総部品数は435個、同じく約60時間のパワーリザーブを確保している。
このモデルは双逆跳表示に加え、永久カレンダー機能を統合する。月表示と閏年表示、さらに天文月相を搭載し、月相装置は6時位置に配される。

月相の誤差は約122年に一度の調整で済む設計である。文字盤はAstral Blue(アストラルブルー)を基調とし、九層構造のダイヤルにマザーオブパールと砂金石を組み合わせている。
仕上げと調整機構
両機はムーブメントともにPoinçon de Genèveの基準を満たす。角の面取りや内角仕上げといった細部まで高級製錶の手法が用いられている。

デザイン面では多層ダイヤルと鏤空機芯が機械的動作を視覚に直接結びつける役割を果たす。ロジェ・デュブイはこれにより、機能を単なる時刻表示以上のデザイン要素として再定義した。
今回の2作は、日常性を意識したステンレスモデルと高度な複雑機構を押し出した18Kピンクゴールドモデルという対比で、双逆跳表示の可能性を別の角度から示した形である。今後の展開にも注目したい。

