ゲント博物館は先週土曜の10月3日に再開館し、新翼外壁は8万2,000個の廃材レンガで覆われた。

このレンガは「Gent Waste Brick」と名付けられ、8万2,000個が新翼に使用された。
原料の約63%はゲント市の産業・建築廃棄物で、砕石コンクリートや廃ガラスを含む。

開発はロンドンの建築事務所カーモディ・グローク(Carmody Groarke)と、TRANS(現ATAMA)、Local Works Studio、建材メーカーのBC Materialsが共同で行った。
製品はロメル産の砂、硬化性石灰、水酸化カルシウムではない炭酸カルシウム粉を混合して作られる。

このレンガは窯で焼かず、湿潤状態で2週間養生した後に自然乾燥させる製法を採る。
強度は鉱物の炭酸化反応により生じると開発チームは説明している。時間とともに外層がさらに硬化するとされる。
全数はゲントのHet Arsenaalで生産され、原料はすべて市内7キロ圏内で調達された。
また、2022年9月にベルギー建築認証協会(BCCA)の認証を受けている。
ゲント博物館の新翼と公開範囲
カーモディ・グロークは2006年にロンドンで設立された建築事務所である。
同社は湖水地方のWindermere Jetty博物館など文化保存系の案件を手がけてきた。
2019年11月の国際設計競技で勝利し、本プロジェクトの拡張を担当した。
設計の構成と公開機能
館はもともと18世紀のロココ様式の邸宅Hotel de Coninck、16世紀の核となるLeten House、1992年に増築された翼楼の三棟で構成されていた。
新翼はこれらを一つの見学ルートでつなぎ、六つのエリアに分けている。
地下はコレクション保存の作業場を公開し、四階のロフトからは市街を見渡せる。
市民参加と「第三の空間」への転換
館側は設計初期に「これは私の博物館か」と問い、来館者を広く想定した議論を行った。
2025年には40名の市民で構成するDE40が結成され、来館者層や活動の方向性を検討した。
博物館を〈見る場〉から〈集い・学び・創る場〉へと位置づけることが本計画の狙いである。
議論点:耐久性と参加の範囲
議論の焦点は二点ある。第一に廃材レンガの長期耐久性である。
開発チームは「時間とともに硬化する」と説明するが、60年のライフサイクル評価はモデルに基づく推計である。
石灰系の無焼成レンガを多雨のベルギー外壁で用いる場合、長期の風化耐性は今後の観察が必要だ。
第二は市民参加のタイミングである。DE40は2025年発足だが、建築設計は2019年の競技段階でほぼ決定していた。
したがって市民が影響を及ぼしたのは公共空間の位置づけや運営方針が中心であり、建築的決定の範囲は限定的である。
ゲント博物館の新翼は、素材技術と市民参加という二つの観点から今後も注目されるだろう。

